大型のポスターやパネルで写真データや画像データを使用する場合に必要になってくるのが画像解像度の知識です。解像度の問題は深く追求していくとキリがないのですが、必要最小限のことは知っておいた方が便利です。
なぜなら、解像度を知っていると知っていないとではできあがりにかなり影響が出てくるからです。
ソフトが変わると画像の扱いも変わるので、細かい話は各々のデータの作り方のところで解説しますが、ここでは、一般的な話をします。
解像度ってなんだ?
デジタル画像は細かい同じ大きさの正方形の点描画です。
(点描画は絵の具を混ぜないで純粋な絵の具の色の点の集まりで中間のトーンを描く技法)
こうして描いた点描画を離れて見てみるとオリジナル画像と同じように見えます。
また、点を細かく描けば描くほど見え方がオリジナル画像に近くなっていきます。
これをそのまま拡大してしまうとどうなるでしょうか?
上の画像で見えているそれぞれの四角が「画素」と呼ばれ、デジタル画像を表現する場合の基礎単位です。
画像解像度とは画像を分解する度合いのことで、画像が一定の幅の中でいくつの画素に分割されているかという数値です。通常1inchを一定の幅とし、単位はdpi(dot per inch)またはppi(pixel per inch)を使います。
解像度はいくつかの条件が同じときにはじめて比較ができる性格を持っているので解像度だけで画像を語ることは混乱を招きやすいものです。
必ず画像のサイズとペアで使ってください。例えば、「画像サイズがA4の時に350dpi」などと使います。
なぜなら、縦横のサイズがわかって初めて画素数の計算ができるからです。
文字や図形の場合、解像度ってどうなっているの?
それでは、文字や図形、例えば、PowerpointやWord、Ilustratorなどで作った文字や図形データの解像度はどうなっているのでしょうか?
デジタル画像にはもう一種類あり、ベクトルデータと呼んでいます。
PowerpointやWord、Ilustratorなどの文字や図形はベクトルデータなのです。
これらは開始点、終了点、線の太さ、長さ、色などの情報だけを持ち、この情報からデジタル画像を計算し導き出します。
これらのデータは印刷時に自動的に計算され印刷サイズにあったデータが作り出されるために非常に細かい文字や図形でも大きな文字や図形でもシャープな印刷結果が得られます。
ですからこれらのデータには解像度という概念はなく、大型ポスターに拡大印刷されてもきれいに印刷できるのです。